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選択式試験はどんな手順で攻めるのか?

選択式を解いてみる 管理人流の選択式試験の解答法とお伝えします。


管理人も選択式試験はあまり得意ではありませんでしたが、模擬試験や答練を積み重ねているうちに徐々に攻略しやすい解答方式が見えてきたように感じました。


ここで紹介する方法はあくまでも管理人流の方法ですので、自分には合わないと感じた方は他の手法で解いて下さい。
まず選択式試験に望む際の心得を2つ伝えておきます。


[1] 選択式試験はとにかく時間ギリギリまで粘る!
[2] 全く知らない条文や判例が出題されても絶対に焦らない!


それでは解答法に入りましょう。


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選択式試験の解き方


【選択式試験の解き方】

<1>まずは穴の中の言葉を意識せず一通り読んでみる。
<2>穴の付近を集中的に読み込み、どんな言葉が入るか?記憶を辿ってみる(*問題次第ではこの2の手順で解答へ進む)。
<3>文脈及び文章の流れから日本語として成立する選択肢をピックアップする。
<4>選んだ選択肢を3~4択以下になるように絞り込みグルーピングする。
<5>最後に文章全体を読み込んでどの選択肢が最も適切か?ヒントを探し決断する。


それでは実際に平成23年度試験の労働基準法の問題を例に取り解答していきます。


1 労働基準法第4章に定める労働時間、休憩及び休日に関する規定は、農業又は畜産、養蚕、水産の事業に従事する労働者については適用されないが、これらの事業においても、[ A ]及び年次有給休暇に関する規定は適用される。


2 「〔年次有給〕休暇の時季指定の効果は、使用者の適法な時季変更権の行使を[ B ]として発生するのであつて、年次休暇の成立要件として、労働者による『休暇の請求』や、これに対する使用者の『承認』の観念を容れる余地はないものといわなければならない。」とするのが、最高裁判所の判例である。


[選択肢]
(1)エックス線装置又はガンマ線照射装置を用いて行う透過写真の撮影の業務、(2)解除条件、(3)事業場外のみなし労働時間制、(4)事後的調整事由、(5)事前の調整事由、(6)常時使用する、(7)深夜業、(8)深夜業に従事する、(9)潜水業務、(10)長時間にわたる労働に従事する、(11)賃金の総額の4割、(12)賃金の総額の6割、(13)停止条件、(14)廃棄物の焼却施設に設置された廃棄物焼却炉、集じん機等の設備の保守点検の業務、(15)フレックスタイム制、(16)粉じん作業に係る業務、(17)平均賃金の4割、(18)平均賃金の6割、(19)雇い入れるすべての、(20)労働時間の通算


解答法の実演


まずは問1の問題から。手順<1>に従い一通り読んでみます。続いて<2>の手順に行きます。すると「~及び年次有給休暇」となっているので必然的に「深夜」というキーワードが思い浮かぶはず。この<2>の手順である程度キーワードが連想できたらすぐに選択肢からイメージ通りのキーワードがあるか探してください!


すると「(7)深夜業」と「(8)深夜業に従事する」が当て嵌まりますが、文脈から「~に従事する」というのは明らかにおかしいので正解は(7)深夜業。


続いて問2を解いてみます。問2の場合、まず一通り読んでいくと最後に「最高裁判所の判例である」という言葉が見つかります。この時点でほぼ記憶では解答できない問題とわかりますので、焦らずじっくりと解答すると腹を括りましょう。


続いて<2>の手順に行きますが、穴の周りを読み込んでも解答のキーワードは思い浮かばない。ということで<3>の手順に行きます。


まずは安衛法関連の(1)、(9)、(14)、(16)は除外。


続いて「~として」となっているので、賃金の何割という(11)、(12)、(17)、(18)は除外。


さらに日本語的に通じない(6)、(8)、(10)、(15)、(19)、(20)も除外。


最後に(3)もイマイチ意味が通じないし、(7)はAの選択肢で使っているので除外。


ということで残された選択肢は(2)、(4)、(5)、(13)の4つ。これで<3>の手順は終わり<4>の手順へ。


今回は幸い<3>の手順で4つまで絞れたので、ここでグルーピングに入ります。「(2)解除条件」、「(13)停止条件」と「(4)事後的調整事由」、「(5)事前の調整事由」という「~条件」と「~事由」の2つに分かれました。これで<4>まで終わりいよいよ<5>の手順へ。


全体及び穴の周りを読み込むと「時季変更権の行使を[ B ]として発生する」と言っているのだから、「事由」として発生するよりは「条件」の方が相応しい。ということで「(2)解除条件」か「(13)停止条件」の二択となる。


最終的に文章全体を噛み砕くと、年次休暇の時季指定は、使用者が時季変更権を使わないから発生するという意味合いだから、停止よりは解除が適しているということで最終的な解答は「(2)解除条件」。


この問題は難易度が高めなので、最後の2択からが難しいかもしれませんが、この手順で行けば2択もしくは3択くらいまでは絞れるはずですので、正解にたどり着く確率は高まるでしょう。


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