社内運動会は会社にとって必要なのか?経営者と社員の意識の違い

社内イベントの一環として運動会を実施する会社は多いと思います。

秋口にやる会社もありますし、春先に実施する会社もあるでしょう。

社員だけでなく家族まで参加できるフェスのようなイベントを企画する会社もあれば、一度は止めたのに社内の団結を深めるために再開した会社もあるようです。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181121-00010001-newswitch-ind

果たして社内運動会は実施する?実施しない?

どちらが会社に好影響を与えてくれるのでしょうか?

社内運動会は実施すべきか?

経営側の意見

経営者側はとかくイベントを開きたがるものです。

  • 運動会
  • 忘年会
  • 新年会
  • 親睦会
  • 花見
  • 歓迎会
  • 社員旅行
  • BBQ
  • ゴルフ
  • ボーリング大会
  • マラソン大会
  • 誕生日会

経営者は、社員が会社だけでなく普段の姿で集まり、仕事とは違うことに触れ合うことで社員の親交や団結を深めたいという思いで開催します。

特に運動会の場合は、みんなで一緒になって汗をかく。

社員同士で競い合う。

日頃の運動不足を解消させる。

社員の団結力を高める。

など一気にあらゆる効果が期待できるイベントです。

経営者側は、普段の仕事ではキツい指示もしているし、無理難題を命じることもある。

でもこの日だけはリラックスしてみんなで楽しんでほしい。

そんな思いで開催しています。

ですが、社員側から見れば・・・おそらく半数以上の社員が運動会のようなイベントには懐疑的意見を持っているはずです。

社員側の意見

社員側の意見の多くはコレです

  • せっかくの休日をつぶしたくない
  • 興味のない運動なんかしたくない
  • やりたい奴だけ集まればいいじゃん
  • 小学生じゃないんだから運動会なんて楽しいわけがない
  • やるんならWiiとかゲームでやればいんじゃね?

せっかく長い期間をかけて、貴重な勤務時間を削って企画をお願いしているというのに、こんな意見を経営者が耳にしたらガッカリすることでしょう。

帰属意識が足りなすぎる!

と怒り出す経営者もいるのではないでしょうか?

ですが、残念ながらこれが多くの社員の本音です。

運動会に参加しない社員はこんな意見でしょうし、参加してくる社員だって前向きに参加してくる人はほとんどいないでしょう。

でも実際参加してみたら意外と楽しかった。

という人はいるとは思いますが、社員側としてはできれば休みの日に集まる企画は減らしてほしいはずです。

労災の問題

社内で運動会を実施すると一人くらいケガをしてしまいます。

特にフットサルとかソフトボールとかリレーとか、普段運動をしていない人がこの手の激しいスポーツをやると間違いなく一人くらいはケガ人が出ます。

となると気になるのは労災のお話。

社内運動会でのケガは労災になるのか?

これがとても微妙な判断なのです。

休日に開催し、完全に業務外であるのであれば業務遂行性も業務起因性も認められないため、労災対象にならない可能性が高い。

ですが、平日に開催したり、参加しないと欠勤扱いになったり、運動会自体が会社の事業の一環になってる(広告に利用している)という場合は、労災認定される可能性もあります。

ですので、中には激しい運動でケガされても困るから、運動会とは名ばかりのおとなしいプログラムで開催している会社もあるようです。

運動会でケガしてしまえば、労災うんぬんの前に業務にも支障が生じますので、あまり激しいプログラムは避けた方がいいかもしれません。

結論としては?

これはあくまで個人的な感覚なのですが、運動会のようなイベントが会社の運営に劇的にプラスになるか?と聞かれればNoでしょう。

もちろんマイナス面ばかりではないんですが、団結とかコミュニケーションとかって一過性のものなんですね。

確かに運動会で一時的に今まで交流のなかった人と仲良くなったり、交友が深まることもありますが、それって長続きはしません。

もって3か月か半年くらい。

1年後の運動会の時には深まった交流も離れている可能性がたかい。

そして多くの会社では、その手の会に積極的に参加するのは管理職以上で、若い社員や役の付いてない社員は積極的にサボります。

ですので、運動会のようなイベントにマイナスイメージを持っている社員は、参加を強要すればするほどネガティブな感情を抱きます。

もちろん、業務外のイベントはある程度開催すべきです。

が、休日を丸一日使ってしまうようなイベントは、ちょっと時代に逆行しているのかもしれません。

若い人を会社から離れさせないためには、昭和の時代の運動会では難しいのではないでしょうか?

全社員が喜ぶイベント作りと言うのは本当に難しいのですが、ある程度のすべての世代が楽しめるイベントに変えていく取り組みは必要になってくるはずです。