社会保険労務士試験に合格するまでどのくらいの期間が必要なんでしょうか?
平均的には3~4回程度、1年の勉強時間は800~1200時間程度と言われていますが、実際に合格までどんなプロセスを辿ったのか?
リアルな体験談をお伝えします。
社労士試験に合格まで何年かかるか?
社労士試験合格まで私の場合は、3回受験しました。
その経緯はこんな感じです。
1回目の受験
1回目の受験は2005年になります。もう10数年以上も前の話になってしまいます。
当時30歳実務未経験でシステムエンジニアになったのですが、業界未経験からの転職組だったため大卒の初任給のような給料で働いていました。
そこから3年程度続けてみましたが、給料は思い通りに上がっていかない。
このまま、下っ端のエンジニアのままじゃずっとこんな給料なんだろうなぁ。
という不安が募り、このまま40歳を迎えたら悲惨な末路を迎えてしまう。
そんな危機感が募り、もっと価値のある自分にならなければ。
何か価値のある勲章を手に入れなければ・・・
という不安から国家資格の取得を目指すことになった。
IT系のエンジニアの場合、普通なら情報処理系の資格を目指すのですが、情報処理の資格を取って独立している人を見たことがない。
この年で収入を上げるには独立しなければ・・・と考え将来独立開業を目指せる資格が欲しい。
そこで、いろんな選択肢の中から選んだのが社会保険労務士試験。
焦りも不安もあったため資格を取得しようという決断は思いのほか早かった。
当時独身だったためお金には困っていなかった私は、夏のボーナスを全額握りしめ、資格の学校に向かいその場で社労士試験本講座の受講を決めた。
資格学校入学当初は期待と希望に満ち溢れていた。
絶対に一回で合格してやる!そしてサラリーマンなんてすぐに辞めてやるさ!
週二回の講義の前にはキッチリと予習・復習は欠かさず、必死に授業にくらいついていった。
だがしかし、その情熱も3か月と持たなかった。
フルタイムで働いていて時にはトラブルで残業もあるため、週二回の授業を何度か欠席しなければならず、その分の振替補講も受けることが出来ず、実力テストではほとんど点数が取れなくなっていった。
さらにそのタイミングで職場も変わってしまい忙しいという言い訳とともに授業への出席率はドンドン悪くなっていく。
次第に授業に出るのもおっくうになり、ゴールデンウイーク頃には一切授業に出ない幽霊部員状態になってしまった。
そんな状態でも一応本試験だけ受けてはみたが、問題見てもチンプンカンプン。
最後の方はエンピツ転がして答えをマークするほどのていたらく。
そんなこんなで一回目の受験は見るも無残な結果に終わってしまった。
二回目の受験
一回目の受験後、私の人生に大きなイベントがいくつか発生した。
転職、結婚、そして出産。
私は父親となり家族を支える身となった。
転職を機に収入はそれなりに上がり、毎日仕事と子育てに追われる充実ながらも忙しい日々を過ごしていた。
そんな時、妻があるモノを指さしてこう言った。
「ねぇ、コレいらないの?使わないんなら邪魔だから捨ててよ!」
妻が指さしたモノとは、数年前に受講していた社会保険労務士試験講座のテキストと問題集だった。
※画像はユーキャンの社労士講座
志半ばで投げ出した社労士講座。
もうあれから4年近い歳月が過ぎていた。
ご存知のように社労士試験は毎年目まぐるしく法改正が行われるため、1年前のテキストなんて使い物にならない。
高いお金を出して受講した私学学校のテキストとはいえ、もう4年も経ったら単なるゴミだ。
でも、なぜか捨てられない。これを捨てていいのか?そんな思いから物入の中に突っ込んだままにしておいたが、家族が出来て子供ができれば当然荷物も増えていき、今となれば単なる邪魔物でしかない。
仕方なく一度はテキストを捨てる決意をしたが、そのテキストを見れば見るほど・・・
このままでイイのか?
もう一度挑戦しないでイイのか?
今受験しないで10年後あん時資格取っておけば良かったとホントに後悔しないのか?
そんな思いがフツフツと湧き出し、もう一度社労士試験に再挑戦する決意をした。
その時すでに桜が咲くような季節を迎えていた。
さすがに4年のブランクがあり、3月からの独学というのは厳しかった。
ユーキャンの講座を受講はしていたが、なかなか理解が進まない。
模擬試験でもDランク、Cランクと思うように点数が伸びず、7月ごろにはその年の合格は諦める決意をした。
ただ、何も得るモノがなく犬死することだけはやめよう。
なんとか爪痕だけは残し、来年に繋げる負け方をしようと心に決めて受験した。
当然ながら合格点には遠く及ばず2度目の受験に失敗したのが2009年の話。
3回目の受験
3回目の受験に挑んだのは2010年。
この年はリーマンショック後の不景気感からなのか、資格試験の受験者は増え続け、社労士試験受験者数の中で最大の年となった。
ただ、この年社労士試験に合格する確信まではなかったがある程度の自信はあった。
前年散々な成績だったのに?
と思われるかもしれないが、前年の手応えからどのくらい勉強すれば合格できるのか?ある程度の感触を掴めたから自信を持てたのです。
そして、それだけ勉強を出来る時間が取れる思惑もあったのです。
実は、その当時在籍していたプロジェクトがほぼ終焉を迎える末期状態だったからなのです。
システムって大抵5年周期くらいで入れ替わり、5年もお守をしたら新しいシステムに切り替えるのですが、そのシステムは上の意向で新システムに切り替えず、保守期間が終わったら捨てる方針となっていた。
その捨てるシステムのお守をしてたのが私たち。
ぶっちゃけ仕事もそれほど厳しくないし、残業もほとんどなかったわけ。
そんなプロジェクトにいつまでいられるかわからない。
十分な勉強時間を取れるのは今しかない!
勉強できる時間はたっぷりある!そして去年の実績と経験がある。
だから合格できる!というぼんやりとした自信があったからこそ合格に繋がったのかもしれません。
その年は12月から本格的に勉強を始め、6月の模擬試験では合格判定Bランク。
L社の模試では択一式で65点を取得し文句なしのAランク。
直前の模試では選択式でのミスが響きCランクとなってしまったが、7月からは怒涛の猛勉強を開始。
真夏には朝というか夜中の3時に起床して猛勉強。
夏休みも5日間とってすべてを勉強に捧げた。
そして3回目の2010年社労士試験で合格を勝ち取ることが出来た。
社労士試験に合格するためには
自身の経験から社労士試験に合格するための秘訣はコレだと思っています。
- 絶対にあきらめない
- 毎日勉強する
- 1回で合格しようとしない
- 試験直前に全戦力を投下する
- 会社は辞めない
- 朝活をする
- 家族の協力を得る
- 独学はしない
- DVDなどの動画講座を受講する
通信講座の中でもDVDなどの動画講座を受講することが合格の要です。
難しいわかりにくい法律の表現を理解するために必要なのは、専門の講師の図解入りの解説と繰り返しです。
そのためには動画講座が最も適しているのです。
社労士試験に合格しようと考えた方は、絶対に動画講座を選ぶべきです。
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