資格の学校TACから社労士試験の合格予想ラインが発表されました。
TACのデータをもとに合格予想ラインを予測していきます。
2020年社会保険労務士試験の合格予想ラインはどのくらいでしょうか?
目次
2020年社労士試験合格予想ライン
合格基準の考え方
まず社労士試験の合格基準点の考え方をご紹介します。
これは平成28年に厚生労働省から正式に発表された見解です。
【総得点】
前年度の平均点との差に応じて前年度の合格基準点を上げ下げする。
【科目基準点】
- 科目基準点(選択式3点、択一式4点)以上の者が全受験者の50%未満の科目を引き下げる。
- 引き下げによる基準点を満たしてないものが30%以上いない場合は、引き下げは行わない。
選択式合格予想ライン
こちらは資格の学校TACで公開されている講評からのデータとなります。
まず平均点ですが、28.5点となっていますので、特に一般的な得点となっています。
ですので、選択式試験の合格ラインはおそらく例年通り23~25点の幅の中に入ってくることが予想されます。
続いて気になるのは過去科目補正いわゆる救済科目です。
黄色に塗りつぶされた科目が過去救済科目となった科目です。
労働一般常識は救済されるのか?
まず今年一番難易度が高かった科目は、間違いなく労一です。
5つの選択肢すべて国の調査名を答える問題で、個人的にはあまり良い問題とは思えません。
カンで解答するのも難しく、勉強をした人とあまりしなかった人の差が付きにくい問題だったのではないでしょうか?
当然平均点も2.4点と最も低く、過去10年を遡っても救済がかかった2015年、2016年に続く低い得点となっています。
毎年難しい労一でかつあまり救済されにくい科目なんですが、さすがに今年は救済科目となる可能性は極めて高いと思われます。
社会一般常識は救済されるのか?
続いて点数が低かったのは、3点台を下回った社一。
社一は統計調査から2問、介護保険、国民健康保険、国民年金からそれぞれ1問ずつという割合でしたが、統計の2問は難易度が高くそれ以外の問題も簡単ではありません。
しかも社一は、過去10年間で6度も救済されている救済されやすい科目の1つですので、こちらも救済の可能性は高いのではないでしょうか?
それ以外の救済科目は?
次に低いのは労働基準法と安全衛生法の基安の3.0なんですが、これはちょっと意外な感じがします。
労働基準法は最高裁判例からの出題もありますが、これはもはや定番ですし、安全衛生法も難問ではありません。
ですのでここは救済はないように感じます。
それよりも可能性が高いのは健康保険ではないでしょうか?
健康保険は3.4点となっていますが、Cの選択肢は高額療養費の計算問題となっています。
例年計算問題が出た科目は点数が低い傾向がありますので、コチラの方が救済の可能性は高いかもしれません。
択一式予想ライン
択一式の平均点は43.1点とコチラも特に難易度が高いわけでもなく例年通りの点数だったようです。
択一式試験は、上記の表をご覧の通り、ここ数年ブレ幅が狭くなっています。
2000年には49点、2008、2010年には48点、2006年には41点なんて年もあったのですが、ここ10年は最低でも42点、最高でも46点と大きな差が出ない試験問題の構成となっています。
ですので、今年も例年通りであれば43~45点台の決着になると予想されます。
予想得点
以上を踏まえて2020年社会保険労務士試験の最終的な合格ラインは以下と予想します。
選択式 24点(ただし労務管理その他労働に関する一般常識、社会保険に関する一般常識は2点以上)
択一式 45点
上記が現時点での予想となります。
合格ライン予想はあくまでも個人的な予想ラインですので、合格ライン予想に関する問い合わせやクレームはご遠慮ください。