AIが未来の仕事を奪う。
昨今よく聞く言葉です。
ですが、AIが奪う仕事なんて今ある仕事の数パーセント。
人間の仕事を代替するにしてもまだまだAIはそこまで圧倒的な力を持ち合わせている訳ではありません。
ですが、ただ漠然と昔ながらの手続き業務をしているような社労士は、AIにバッサリと足元をすくわれることもあるでしょう。
では、どんな社労士がAIに仕事を奪われてしまうのでしょうか?
AIに仕事を奪われるのか?
AIの現在
まず現在のAIの実情を見てみましょう。
自動運転やペッパーくんなどのロボット。
ホテルの窓口は無人化され、Amazon GOは実際に営業が開始され無人のお店が世に出てきています。
もうAIが人間の仕事の大半を賄う時代がやってきた!
と思われるかもしれませんが、まだまだAIは実用化のレベルに来ていないのも実情です。
身近な例を見てみればわかるでしょう。
あなたの周りに「AIに仕事奪われてリストラだよ。」
と嘆いている人はどれだけいますか?
少なくとも私の周りには一人もいません。
IT業界で働いている人はわかると思いますが、AIは現在絶賛開発中のフェーズです。
AIで何かが自動化され、すでに実用化されているという例はホンの数パーセント。
まだまだAIは人間で言えば小学生になったか?ならないか?のレベルなのです。
この時点から見てもAIが人間の仕事を奪うのはまだまだ先の話。
いやずっとそんな時代はやってこないのかもしれません。
社労士や税理士は?
とはいえ、社労士や税理士のような法律的手続きを本業とする分野は、AIにも得意分野なのです。
社労士の場合、毎年目まぐるしく変わる法改正に対応する必要がありますが、そのような法律の改正などは逆にAIの方が勝ります。
生身の社労士の方がミスるジャンル。
なので社労士はAIにとってもっとも駆逐しやすい職業とみられるのかもしれません。
確かに社労士業務の多くは、今後ITやAIにとってかわることでしょう。
今どきFAXで連絡と取りあうような社労士は、あっという間に仕事が無くなる時代になる。
これは紛れもない事実なのかもしれません。
ですが、絶対にAIなんかに負けない社労士の方が断然多いはず。
それはどんな社労士なのか?
AIに仕事を奪われない社労士とは?
AIに仕事を奪われない社労士は、人間にしか出来ない面倒くさい業務を積極的に引き受ける人たちです。
中小企業の社長さんは、社長業だけをやっていればいいわけじゃありません。
様々な手続き業務や財務、労務、経理まで一人で見なければイケません。
パソコンが得意な社長さんだって、毎年訪れる税務、労務業務にうんざりします。
そんな社長さんの気持ちを鑑み、面倒くさい法改正や労使間のトラブル、労基署からの是正、そして悩みを聞いて相談役になる。
面倒くさい業務を積極的に取っていく。
AIじゃ代替できないような人間らしいきめ細かいサービスを売っていく。
そんな社労士は、AIが台頭しようが絶対に負けることはありません。
だからAIだとか騒いでいようが、自分の業務に絶対の自信を持っている社労士は揺らぐことがありません。
今は弁護士だって仕事がない時代、社労士なんて大変でしょ。
なんて声をかけられることもありますが、大変ですけど全然食えるどころか仕事のオファーが止みませんけど!
と言い返してやりたい気持ちをぐっと抑えて「ホント大変なんですよね」と当たり障りのない返しでお茶を濁します。
社労士でもなんでも自分に自信のあるサービスを提供していれば、どんな相手が来たところで負ける訳がないんです。
AIに仕事を取られるかも?なんて思っているのであれば、もっと価値のあるサービスを提供するように考え方を変えればいいだけ。
変えられない社労士は、自然と淘汰されるだけなのです。