家のポストに「労務管理士資格認定講座開催」というチラシが投函された経験はございませんか?
労働基準法や労働契約などの労務管理の専門家を認定する資格講座のようですが、社会保険労務士と何が違うのか?社会保険労務士の認定を受けることができるのか?
疑問に感じる人もいると思います。
結論から先に言えば社会保険労務士と労務管理士は、全く別物の資格です。
ここでは、労務管理士資格の概要と社会保険労務士との違いについて解説してみます。
目次
労務管理士と社会保険労務士
労務管理士とは?
労務管理士は、一般社団法人日本人材育成協会という団体が認定している、いわゆる民間資格です。
日本人材育成という団体がどのような組織なのかは存じていませんので、興味がある方は以下のURLをブラウザに貼り付けてご確認ください。
https://jinzai.org/
労務管理士資格に合格するためには?
受験資格は特になく、20歳以上の成人であれば学歴等は不問のようです。
受験するためには、チラシに掲載されている講座を受講し、その後書類審査などを受講する必要があるようです。
ホームページには受講料1万円、審査料2万円となっています。
この審査を終了後、インターネットの認定講座を受ければ合格できるようです。
実際に受験したわけではないので詳細までは把握してませんが、受験された方の意見をお聞きすると資格の難易度はかなり低いようです。
その後、登録を済ませれば労務管理士として認定されるみたいですね。
労務管理士と社労士の違い
最初にお伝えした通り、労務管理士と社会保険労務士は名前こそ似ていますが全くの別物です。
社会保険労務士
社会保険労務士は、社会保険・労務管理の専門家として活動することを厚生労働省に認定されている国家資格取得者です。
社会保険労務士には、独占業務と呼ばれる業務があり、社労士の独占業務を社労士以外の人がビジネスとして請け負うことは社労士法で禁止されています。
資格試験は年に1度実施され、ここ数年合格率6パーセント台というかなりの難関試験となっています。
労務管理士
一方、労務管理士は、前述したとおり民間資格のため独占業務のような業務は認められていません。
当然、社労士の業務をビジネスとして行うことは、社労士法に抵触する行為ですので認められません。
労務管理士資格は就職・転職に有利なのか?
労務管理士資格が就職・転職に有利かどうかとなると、正直あまり効果はないのではないかと思われます。
就職・転職に有利になる資格というのは、以下の条件を満たしている資格です。
- 専門性が高い資格
- 難易度が高い資格
- 希少性が高い資格
- 需要が高い資格
- 人気が高い資格
労務管理士資格は、資格の難易度も低く、知名度もほとんどなく世間的にあまり認知されていません。
このような資格を履歴書に記載しても、採用側の評価があまり高くなることは期待できないため、就職・転職に有利なる効果はあまり期待できないのではないでしょうか?
まとめ
労務管理士の認定講座は、内容自体はとても充実しているという声もあるようです。
労働基準法や労務管理を学ぶための自己啓発としては、一定以上の効果は見込めるのかもしれません。
ただ、社会保険労務士とは全くの別物ですので、その点は十分理解してから講座を受講されることをおススメします。
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