2016年第48回社労士試験の合格率は4.4%。
2015年の2.6%からは若干上がったが、合格率は確実に下がる傾向にある。
今後の社労士試験はどのようになっていくのだろうか?
社労士試験の合格率
合格率の推移
上記のグラフを見ればわかる通り、平成12年から平成24年までは比較的合格率は安定していた。
どんなに低くても6%を割ることは無く、7%前後で推移していた。
それが平成25年に5%台になってから状況が変わってくる。
平成26年は一気に9%台にまで跳ね上がり、以前の傾向に戻るか?と思われたが平成27年驚愕の2.6%。
今年はどうなるのか?注目されたが、4.4%という結果となった。
この数字を高いとみるのか?低いとみるのか?
今後の傾向
筆者は業務の都合上官報の結果だけ見て外出したが、官報の合格者数が1ページしかない状況を見て、あっ今年も1000人台の合格者なんだろうな?とすぐに状況は理解できた。
数時間後社労士試験のオフィシャルサイトを見てみると合格率4.4、合格者数1,770人。
この数字を見た感想としては、やっぱりこうなったかという感覚。
こうなったというのは、今後しばらくは社労士試験の合格率は5%前後もしくはそれ以下にしますよ!という意思表示なのでは?
平成26年は一時的に合格率を上げたが、本来なら平成25年から5%以下で安定させたかったのかもしれない。
難化する社労士試験
平成27年に社労士法が改正され、社労士が補佐人として出廷する事も可能になった。
さらに昨今の電通問題によりさらに世間は労務管理に敏感になっていくだろう。
そのため今後はますます労務管理のスペシャリスト資格、社会保険労務士の役割は重要になっていく。
そんな重要な役割を担う社労士を見定めるための試験の難易度をこれ以上下げるわけにはいかないのかもしれない。
ここ数年最高裁判所からの判例や実務に即した出題も増えてきているように、これからは単なる知識を試すだけの試験ではなく、即戦力として活躍できるための試験へと変貌していく可能性はある。
どちらにしろこれからの社労士試験が今より簡単になる事はないだろう。
TACのデータでは、択一式試験の平均点は39点台だった。だが択一式試験の合格点は42点。
今後は合格点を下げてまで社労士の合格者数を増やすことは無い。
高いハードルをクリアした者だけを合格させる。
そんな意思を感じた今年の合格率だった。
これからの社労士試験は、さらに競争が激しくなっていくだろう。
うかうかしていたら合格まで10年近い年数を要してしまうかもしれない。
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