2017年社労士試験択一式の労働基準法・安全衛生法を解いてみた

2017年社労士試験択一式を実際に解いていきます。

自分なりの判断基準と解説ですので、誤っている部分がありましたらご容赦願います。

まずは労働基準法・安全衛生法から。

社労士試験択一式 労働基準法

問1

正しいものはどれか?という問題。

試験直前に「解答がわかったら他の選択肢は見ない」とお伝えしてましたが、1問目からまさにそのパターン。

Aの選択肢は、1ヶ月単位の変形労働時間制の法定外労働時間、いわゆる残業時間のお話。

1ヶ月単位の変形労働時間制の場合、日で見て、週で見て、月で見る、が原則。

まずは1日の所定労働時間を超えているか?次に1週間単位で超えているか?次に月単位で超えているか?で判断する。

設問のケースは、1週間の所定労働時間が36時間、そこに土曜日に出勤し6時間の労働をしているので計42時間。

てことで2時間オーバー分は法定労働時間を超えている。なので正しい。

本試験であればB以下を見ずに次の問題に行ってしまっていいでしょう。

ちなみにCは、労働基準監督署長の許可じゃなくて労使協定。

Dは、一回の休日は暦日が原則なので誤り。

Eは、ちょっと雑な選択肢ですね。休日労働って法定休日?法定外休日?

設問から類推すると法定休日出勤のことなのかな?

法定休日出勤なら3割5分の割増で、プラス深夜がつくことはあっても時間外はつかないので誤り。

問2

この問題は、正しい組み合わせを選ぶ組み合わせ問題。

この手の問題を解く場合は、まず確実にこれは正しいという選択肢を1つ選びたい。

1つ選択肢を選べたら後は2択になりますので。

まずアの選択肢を見ると、ハッキリ言って当たり前。

普通の大学生が友達に引越し手伝ってもらったからといって、その友人が労働基準法なんて適用されるはずがない。

これは社労士の学習をしてない人でも誰でもわかりますよね。

なのでアは正解確定。

選択肢を見るとAがアかウ、Bがアかエ。2択になったのでウとエだけ見る。

ウは同居の親族は、その就労実態にかかわらず労働基準法は適用されないとなってます。

同居の親族が適用されないのは、同居の親族のみを使用する事業なので、それ以外を雇って事業を営んでいれば労基法の適用になるので誤り。

ウで悩んでもエは、名ばかり取締役は労基法の対象になるって当たり前の話なので明らかに正しい。

なので正解はB。これも簡単な問題。

問3

正しいものはどれか?という問題。

この問題は消去法でもいけそうですが、1点決めうちでいけそうな問題です。

Dの選択肢が明らかに正しい。

解雇制限は、「業務上負傷し、または疾病にかかり療養のために休業する期間およびその後30日間」ならびに「産前産後休業期間およびその後30日間」だけど、設問では休業しないで就労しているので、解雇制限は受けない。

AからCは明らかに誤りですが、Eの選択肢はイマイチ内容がよくわからないのでDの決めうちで行きたい問題。

問4

誤っているものはどれか?という問題。

これも消去法よりは1点決めうちで解答したい問題。

Bの選択肢が明らかに誤り。

坑内労働の時間外労働は1日2時間を超えてはいけない。これは正しいけど、坑内労働以外の労働を2時間することは本条には抵触しませんね。坑内で8時間働いてもらい、事務作業を2時間というのは、普通に考えられるケースです。

確か過去問でも問われた問題ですので、さほど難しくなかったんじゃないでしょうか?

CとかEの選択肢は自信を持って正解ですといえる感じではないですよね。

Dは、当たり前の話。例えば9時~18時が所定時間の会社で、10時に出社してきた社員は19時まで働かせてもそりゃ何の問題も無い。

問5

これは誤っているものはいくつあるか?という問題。

このパターンの問題は原則難易度が高くなります。

まずアですが、労働基準法第3条。これは問題なく正しい・・・ように見えるけど、なんか景色がおかしいような。

労働基準法第3条は、国籍、信条又は社会的身分を理由として、が正解ですね。

性別による差別的取り扱いは4条で賃金に関する取り決め。よくある引っ掛けですので、騙されないように!

続いてBは、強制労働の罰則は労基法で最も重いのは間違いない。

ただ懲役期間、罰金の額は間違いないかしっかりと覚えていることが大事。

1年以上10年以下の懲役、20万円以上300万円以下の罰金。何度見返しても誤っていなそうなので正しい。

ウの選択肢は、いわゆる中間搾取の問題です。

かなり前ですが平成13年に同じような問題が出題されています。

これは例え1回であっても、反復継続して利益を得る意思があれば違反となるのでここは誤り。これで2つ目。

さぁあと誤りがいくつるか?

エは最高裁判所判例ですが、ちょっと有名な十和田観光電鉄事件。

公職に就任したからって懲戒解雇は無いだろ。というお話ですので、これは正しい。

最後オですが、臨床研修プログラムは教育だから労働基準法上の労働者じゃないよ。って話ですが、それだと誰もやらなくなってしまいますよね。なので誤り。ということで答えは3つのC。

正解をいくつ探すと言う問題はやはり難易度高いですね。

問6

誤っているものはどれか?という問題。

これはDが正解なんですけど、過払のあつた時期と合理的に接着した時期において調整がされないといけないようです。

これは知ってた人は少なかったと思います。

ですが、A~C、Eの選択肢もそれほど難易度は高くありませんので、消去法でDを選んだと言う人も多いのではないでしょうか?

問7

正しいものはどれか?という問題。

Aは、ちょっと言葉足らず。15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまでなので誤り。

Bは、戸籍証明書を備え付けることを条件としてとなっているので誤りなのかな?

Cは、児童の場合就学時間を通算して40時間、1日7時間なのでこれは正しい。

Dは、妊産婦が請求した場合には、Eは、医師の診断書は扶養なので誤り。

この問題も消去法でも決めうちでもどちらでもいけた問題かもしれません。

安全衛生法

問8

誤っているものはどれか?という問題。

この問題は、ぶっちゃけ厳しいですよね。

どの選択肢もコレという決め手が無い。

しいてあげればAの選択肢。

事業者だけが処罰の対象で、従業者はならないよ。ってのはちょっと無理があります。

この違和感に気付けるか?気付けないか?私ならあまり自信がありません。。

CもDも努めることを求められている。というような抽象的な問題だし、この問題はよほど感性が研ぎ澄まされてないと解答できないように感じます。

問9

正しいものはどれか?という問題。

安全衛生管理に関する具体的な問題です。

問題の会社を要約するとこんな感じ。

X市本社 管理・営業 40人

Y市工場 製造業 600人

Z市店舗1 小売 15人

Z市店舗2 小売 15人

この規模だけ見ればわかるけど、大げさな人達を設置しなければならないのはY市の工場。

なので正解は工場がらみになるんじゃないかと。

てことは選択肢のBか?Cが?正解。

衛生工学衛生管理免許所持者から選任しなければいけないのは、法定の有害業務のうちの一定業務なので誤り。

てことで正解はB。

この問題も結構難易度高めですね。

問10

誤っているものはどれか?という問題。

この問題は作業主任者がどんな事業場で必要か?と言う問題ですが、そもそも作業主任者ってどんな時必要?

特定の仕事を行う職場で選任が義務づけられてるんですが、要するに規模が大きくて危険な職場ってこと。

なので一番危険そうじゃないのが正解ということ。

Aは、木材加工用機械5台以上となってる。

Bは、2メートル以上のはい。

Cは、5メートル以上の足場。

Dは、プレス機械5台以上。

全部○○以上となってますね。

何もついてないのがEのアーク溶接。

溶接だけであればそれほど大規模じゃありませんからね。

以上、労働基準法と安全衛生法でした。


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