【令和元年版】社会保険労務士試験に合格した後の5つの注意点

2019年第51回社会保険労務士試験に合格された皆様本当におめでとうございます。

苦しい受験勉強をくぐり抜け、ようやく取得した社労士資格。

夢や希望に湧いている方もいるでしょうし、すでに未来に向けて走り出している方もいるでしょう。

ですが、社労士試験に合格したからと言って今日から資格で生きていけるようになる訳ではありません

社労士に限らず資格は、取得してから有効活用してこそ始めて輝きを放つものです。

社労士試験合格した皆様が、これから先実際に体験する事象に対する注意事項に関してお伝えしてみます

社労士試験に合格した後の注意点

実務未経験者の事務指定講習

社労士という資格は、その名の通り社会保険および労務管理に関するスペシャリストを認定するための資格です

ですので、ただ勉強して試験を合格しただけの合格者が、何の実務経験もないのに社労士を語ることはできません。

そんな、実務未経験者のために用意されているのが事務指定講習です。

この事務指定講習を受講すれば、実務未経験者でも2年間の実務と同等のキャリアを証明することができるという社労士試験合格者のみに与えあられた優遇制度です

もし、社労士試験に合格した方が1日も早く社労士として活動したい!と考えているのであれば、来年実施される事務指定講習を受講する必要があります

そしてここが最大の注意事項。

注意

来年の事務指定講習を受講するためには、以下の日時までに申し込みをしなければイケません。

令和元年11月15日(金)~12月5日(木)

【請求フォームからの受付期間】

令和元年10月15日(火)~11月24日(日)

社労士試験の合格発表からわずか1か月弱で決断をしなければイケないというハードなスケジュールです。

また事務指定講習には、7万7千円の受講料がかかりますし、来年実施される面接指導のスケジュールも押さえておく必要があります。

平日の9:30~16:30、丸々4日間のスケジュールを調整しなければいけませんので、サラリーマンは頭を悩ませるところでしょう。

筆者も実際に事務指定講習を受講しました。

詳細はこちらをご覧ください。

社労士の事務指定講習ってどんな感じ?申し込みと費用から内容まで

社労士開業塾の危険性

開業社労士として独立して成功するためのいわゆる「開業塾」のようなものが存在します。

実際、いくつかの開業塾のセミナーに参加したことがありますが、結局どこの開業塾にも参加することはありませんでした。

なぜ筆者は開業塾に参加しなかったのか?

それは社労士として開業することはビジネスで起業することと同じ

そう思ったからです。

ビジネスで起業して成功するためのテンプレートなんてありません。

ビジネスを軌道に乗せるためには、試行錯誤を繰り返し、結局最後は自分の頭で考えて切り開くしかありません。

開業塾を利用すれば人脈もできるし、テクニックも学べるかもしれませんが、ビジネスで成功する方法を学べる訳ではありません。

また、有名な先生が開催している塾は問題ないと思いますが、中には悪質な開業塾が紛れているのも事実です。

そもそも開業塾というのは、ヒヨコ狩りと呼ばれる手法で、何の知識も経験もないヒヨコちゃんからお金を奪い取るものと考えいいかもしれません。

しっかりとした開業塾なのか?投資分のリターンはどれだけ見込めるのか?

開業塾に参加するにしてもよく考えてから決断することを強く推奨します。

社労士で独立開業するために実務研修とか開業塾に行く必要はない

社労士会への登録

社労士として活動するのであれば、社労士会への登録は必須となります。

社労士会への登録には以下の2種類と考えてください。

  1. 開業会員
  2. 勤務会員

開業会員はその名の通り開業社労士の登録で、登録時の費用もお高め(約30万円)で会費も年間9万6千円かかります(東京都の場合)。

勤務会員は、社労士として会社内で働くケースで、一般の事業会社のケースもあれば、社労士事務所に勤務しているケースもあるでしょう。

登録は随時実施されていて、登録後の翌月1日に登録が完了することになります。

登録申請後、研修を受ける必要がありますので日程調整はしっかりとしておきましょう。

MEMO

会社内で総務や人事として活動するだけであれば勤務登録しない方も多くいらっしゃいます。

社労士合格者が全員社労士会へ登録しているわけではありません。

社労士試験に合格したら社労士会に登録しなければイケないのか?

会社を辞める危険性

社労士試験に合格した!

すると突然会社に辞表をたたきつけ辞めてしまうという人もいるようですが・・・

それはホントに危険な行動なので十分考えてから行動してください

もちろん社労士として活動するのであれば、1日も早く活動する行動力は必要なのはわかります。

ですが、前述したとおり社労士で開業するということは、ビジネスで起業することと同じです。

まったく実務経験もなく、人脈もないような単なる合格者が、明日からすぐに仕事を取れるようになるなんてことはあり得ません。

会社員をやりながらでも開業社労士としての準備をすることは可能です。

会社を辞めないとできないという発想ではなく、会社員としての収入を維持しながらチャンスを見つけるという思考に切り替えたほうが無難です。

士業で独立するのならいきなり会社を辞めてはイケません

次の資格は必要か?

社労士試験合格後、すぐに次の資格に向かうという人もいますが、本当にその資格必要なのでしょうか?

社労士という資格を活かしきれていない段階で、次の資格を取得しても資格があぶれて余ってしまうだけです。

社労士に合格したらまずは社労士という資格をどうやって有効活用するのか?

ここに注力してほしいと思います。

社労士は非常に価値の高い資格だと常々考えています

社労士試験に合格すればこんなにイイことがある!国家資格は半端ない

社労士を活かしきれない人が他の資格を活かせるのか?となるとそれは難しいと考えます。

資格をいくつも取得して資格コレクターになってしまったら全く意味がありません。

せっかく合格率6.6%という難関資格を突破したのですから、資格を有効活用する方向をぜひ模索してみてください。